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東京オリンピックエンブレムから考える

emblem_of_tokyo2020.jpg

オリンピックエンブレム、決まりましたね。
野老朝雄(ところあさお)さん、おめでとうございます。

すごく遠い距離感の方かと思っていましたら、
意外にも間接的に近い場所の方で驚きでした。

自分自身は武蔵美在籍中は空間演出デザインでも
建築と生活文化に関して興味を持って研究対象にしていたため
直接の関わりがないのですが、ファッションのコースのほうへ
非常勤でいらしていたようですね。
もしかしたらお会いしてたかも...?

ん〜 なんだか聞いたことあるような無いような...
しばらく記憶の彼方に漂っていたのを手繰り寄せました。

関係ありました(笑

洛景工房様の web サイト制作を
昨年お手伝いさせていただいたのですが、
野老さんによる文様デザインの扇子を取り扱っています。

Online Shop はこちら

正直、最初は朝顔の図案のほうが良いかな、と思っていましたが
歌舞伎や江戸切子といった江戸の暮らしを連想させる
クラッシック・リバイバルなテイストのこの図案は
東京が失ってきたもの、失いつつあるものを改めて奮起させ、
世界に向けて最先端の江戸東京を発信していく
力を持ち得るだろうと
今は感じています。

扇子のほか、浴衣や切子細工にしても綺麗だと思うし、
ピンクとか違う色もOKだとすれば展開の幅が広がりそうです。
個人的にはクリスタルグラスを主体にした江戸切子の手法によって
カットグラスを制作し、漆と金属箔を用いる現代の伝統手法で
トロフィーやメダルを制作していただきたいと考えています。

2020年のオリンピックをただのつまらないマネーゲームやお祭りとせず、
近現代オリンピックが創設された当初の、総合芸術の祭典として
良い意味での懐古主義につながること、
そしてそれが日本で広がりすぎている経済効率主義に歯止めをかけ
人間が主体のネオ・ルネサンス につながることこそが
日本にとっての真のオリンピックレガシーなのでは、と
今回のエンブレムを決定見て感じた次第です。

巷で問題になっている子育てや就労、沖縄に関する人権問題、
精神的病の多さ、もちろん福島や東北、熊本での災害も包括して
人間らしさとは何か、歴史とは何か、ということが未来に向けて
一層大切になってくるように思われます。

「江戸」と「東京」を結ぶ、野老さんの文様から、
このようなことを考えてみました。

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